2013年2月27日水曜日

平成25年度 小学校入試を振り返って ~朝霞台校編~

第6回は、朝霞台校からです。



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朝霞台は、東武東上線・有楽町線・副都心線・JR武蔵野線、そして、バスを利用すれば練馬区へと、いろいろな路線を利用できるアクセスの良い地域です。


学芸大附属大泉小学校のほか、埼玉県や東京都の私立小学校が受験の対象校となります。

それらの学校の入試問題を一部ご紹介いたします。

最近の入試は、単に知識やお行儀だけを問うのではなく、思考力や表現力を問うものも多くなってきています。


【出題例】 

・公園へ虫取りに行くときに、何があったらいいですか。(学芸大附属大泉小)

・大きくなったら何になりたいか描いてみよう。(星野学園小)

・音楽を聴いて、自由に踊りましょう。(立教小)

・「お友だちにあげたいもの」を描いてみましょう。(西武学園文理小)


言葉だけではなく、絵画、踊りといった身体表現までが、幼児教室での表現力養成の守備範囲となります。

「お友だちにあげたいもの」という、大人でも迷ってしまうテーマを絵で表現させるのは、小学校受験ならではの出題と言えるでしょう。



また、小学校入試では『行動観察』と、よばれる課題があります。

【出題例】

・2人1組で、動物の体になるように絵を繋げてみましょう。(学芸大附属大泉小)

・4人でブロックを使い、お城を作る。(星野学園小)


ここでは、初めて会うお友達と協力して課題を達成できるかをみられます。

協調性や積極性など、それぞれの小学校ごとの観点から、子供たちの行動が観察され評価されます。



校風や教育方針に合うかという点は、面接での評価ポイントとも重なります。

家庭の方針や子供にあった学校を選ぶというところから、入試は始まるといわれます。


一人一人のお子様に合った小学校に向けて心豊かに大きく成長させ、志望校合格への大事な一歩を踏み出してみませんか。








2013年2月23日土曜日

平成25年度 小学校入試を振り返って ~あざみ野校編~

第5回は、あざみ野校からです。



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慶應横浜初等部開校の影響が懸念された横浜地区の私立小学校入試を概観していきましょう。


新設校の開校は、入学者の取り合いになると懸念する向きもありますが、桐光学園小学校、森村学園初等部などの志願者は増加しました。

「“荏田”にお住まいですが、“慶應”はご覧になりましたか」と、面接時に聞かれた方もいらっしゃいました。


初等部がきっかけとなり、新たに小学校受験を目指すご家庭が増えたことがうかがえます。


10月中に行われる神奈川県内の私学入試が一段落した後の11月中旬から下旬にかけて横浜慶應初等部の一次考査・二次考査が行われました。

考査内容に関しては、個別考査と行動観察を重視するようになった桐蔭学園小学部のほかには目立った変更はありませんでした。

1,300名もの志願者を集めた慶應横浜初等部の入試内容をご紹介しましょう。

一次試験は、スピードを要求されるペーパーテストでした。

その点に関しては、暁星小学校の形式に似ています。

生き物や積み木の数を数える「数量」のほか、「お話の記憶」「空間知覚」「絵や図形の模写」などのバランスの良い出題でした。

一次合格者は434名。続く二次試験は「リズム体操」「表現」「連続運動」「自由遊び」「工作」と、概ね慶應幼稚舎の考査内容に近いものでした。

最終合格者の発表は慶應大学三田校舎正門で行われました。

男子66名、女子42名、補欠男女各10名の発表でした。

既にご自宅のインターネットで結果をご覧になったうえで、記念写真を撮りにいらっしゃったご家族の笑顔が印象的でした。



H26年度入試は、“江田”駅にある慶應横浜初等部の新校舎での初めての考査となります。

神奈川県内トップの受験者数になることは間違いないでしょうが、考査内容や形式は試験場変更に伴い、見直しがなされるかもしれません。

小学校入試では、お母様方の情報収集力も合格の鍵を握ると言われていますが、お子様にはバランスの良いカリキュラムで学ばせ、どんな出題にも対応できる力を身につけさせていきたいものです。









2013年2月20日水曜日

平成25年度 小学校入試を振り返って ~所沢校編~

第4回は、所沢校からです。


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所沢校では、「年中」からお通いのお子様が多く、
この時期から楽しく通園し、机に向かうこと・勉強することに自然に慣れて頂きました。

「習うより慣れよ」という言葉があるように、実際に経験して体で覚えていくことが非常に大切です。

幼児教室の新年度は11月ですが、埼玉の私立小入試は9月に始まります。

幼稚園でも「年長さん」とよばれる4月には、受験まで半年を切り、母子ともに忙しくなっていきます。

この時期から小学校の学校説明会や学校行事などが始まります。

興味のある学校・志望する学校へと可能な限り、足を運ばれるお母さま方のスケジュール表は、いっぱいになります。

そのご苦労が、願書を書く際の志望理由や保護者面接の土台になります。


願書を書く練習、面接の練習も、一朝一夕で出来るものではありません。

お母さま、お父さまには、春から秋の本番まで、幼児教室に足を運んでいただきます。

そして、教室では、そのお手伝いと指導をさせて頂きました。

それぞれのお子様の個性とご家庭の教育観やご希望をお聞きし、それをいかに表現し伝えられるかをご一緒に考えさせて頂きました。

また、模擬テストなども出来る限り受けて頂きました。

お子様にとって、生まれて初めての受験です。

テスト慣れ(場慣れ)は大切です。

お母さま、お父さま方には、その点数や判定に一喜一憂したり、指示行動の難しさに、ため息をつかれる事も多く見受けられました。


そして、暑さ真っ盛りの夏期講習、直前講習にも毎日お通い頂きました。

「時間をあけると、すぐ忘れてしまう」のは、幼児期には当然のことです。

それは、お母さま、お父さま方も日頃実感されていることと思います。

毎日通うことで、柔らかいお子様たちの頭と体にしっかりすり込まれていきます。

指示行動・行動観察・体操・共同制作などを毎日訓練することによって、集団での思いやり・協調性なども学んでいき、夏から直前までの成長は著しく、頼もしささえ感じられてくるものです。

毎日楽しく通う笑顔に溢れていたお子様たちの姿がとても印象的でした。


お母さま、お父さま方も「出来る限りのことはやった、頑張った」というお気持ちで臨まれ、達成感のある受験、そして合格に繋がりました。

「小学校受験」という緊張感の中、お母さま方の間での思いやり・励ましあい、・優しさに温かい一体感が感じられました。

また、身のこなし・謙虚な気持ち等、お母さま方が素敵に変身(成長)された事がとても嬉しく思いました。






2013年2月14日木曜日

平成25年度 小学校入試を振り返って ~代々木校編~

第3回目は、代々木校からです。


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平成24年秋、注目の新設校、慶應義塾横浜初等部(田園都市線 江田駅)の入学試験会場は広尾にある幼稚舎でした。

慶應系列の小学校が2校となったこと、しかも両校とも同じ広尾が試験会場です。

併願すべきかどうかと、頭をかなり悩ませたお父様、お母様もいらっしゃるようでした。

あるご家庭では、話し合いを重ね、2校併願は、あえてせず、幼稚舎一本に絞り、晴れて幼稚舎へのご入学となりました。

試験会場まで同じというのは今回限りの事とはいえ、慶応大学をお考えのご家庭では、チャンスを2倍にするか、一校に絞り、より明確な志願理由をアピールするのかという苦渋の選択を迫られたケースもあるようでした。

ご相談を受ける私たちも、ご一緒にお子様の将来を見据えた進路選択を考えさせていただきました。

震災により、各小学校の入試志願者が激減した平成24年度。

そして、25年度は、人数の回復を危惧するも、相変わらず高倍率の入試となり、改めて慶應ブランドに憧れる保護者様が多いことを思い知らされました。



また、伝統ある川村小学校では、1回分の受験料で、11月1日・2日の両日受験を可能にしたり、考査日を希望選択制にするなどの配慮で、保護者様にとっては、他校との併願が、しやすくなりました。

2日間の志願者が倍増し、定員数はあるものの考査自体の需要と供給が、好バランスに近づいてきたといえるでしょう。

川村小に合格された保護者様のお話では、ペーパー重視の印象ではなく、「お友だちへの思いやりや、協調性を大事にされたグループ行動観察」のなかでの、ゲーム・体操・絵画の課題のほか、個別が行われ、細かいところにまで気遣いのある指導をしてくださる学校と、より一層この学校への信頼感が増したとのことです。


この秋に受験をお考えのご家族の皆様、「お行儀」から「願書の書き方」まで、万全の体制で応援させて戴きます。


ご一緒に、未来に向かってスタートしましょう。






2013年2月6日水曜日

平成25年度 小学校入試を振り返って ~西葛西校編~

第2回目は、西葛西校からです。


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平成24年度には、例年高倍率となる小学校にも震災による影響がみられました。

そして、平成25年度は、前年比ほぼ横ばいの志願者数となりました。

その中、東洋英和女学院小学部は、入試実施日の変更、

川村小学校は入試日を複数日設定で応募者数を倍に増やす結果になりました。

受験者にとってはチャンスが一つ増えましたが、例年以上に厳しい入試になったといえます。


また、『ペーパー』重視の実力校、暁星小学校では、面接形態に変化がありました。

第一次試験を突破した方のみが進める第二次試験の面接では、

両親面接から、親子面接に変更。

面接は、親子で入室し、子供のみ先に着席。

そして、子供が質問に答えている間に保護者は後方で待機し、

質問終了後、子供の隣に着席して面接を受けるという形式でした。

面接内容は、身近な内容で4~5問。

保護者には例年通りの内容ですが、親子同席時の子供の表情や態度の変化も評価のポイントとなったと思われます。

今後も課題を反応よく対応できる知識と判断力のほか、親子の様子をじっくり観る面接は重要となるでしょう。


事前に学校説明会で形式変更のお知らせがあった学校以外は、

出題傾向の大きな変化はありませんでした。

「内容の難易度が年々高くなり、応用学習を身に着ける必要を感じた」

「プリント重視校においても、合格のポイントは行動観察へと変化している」など、

受験された小学校ごとのご感想や貴重な情報を、保護者の皆様よりお寄せいただいております。

例えば、東京女学館小学校では、母子活動時間が長くなり、その為の対策をしっかりとすることが必要とのアドバイスもありました。


形式や、考査内容は、各小学校の独自性がみられ、校風が感じられます。

でも、小学生になる際には、是非とも身につけてほしいといういう要素が折り込まれている点は、どの小学校も共通しています。

小学校受験は、親子で一緒に学ぶという貴重な体験です。

今年も、また新たな気持ちで、そのお手伝いをさせていただきたいと思います。







暁星小【言語分野】 しりとりの問題の例

左端の「りす」に続く絵を右から選び、使わない絵に、○をつけさせる。


2013年2月4日月曜日

平成25年度 小学校入試を振り返って  ~市川校編~

今回から、リレーコラムでは、何回かにわたって、桐杏学園各校室長による
「25年度小学校入試を振り返って」を掲載したいと思います。

第1回目は、市川校からです。

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千葉県内の私立小学校入試は、前年度と比べて目立った変更点はありませんでした。

受験者数は、多少の増減はあるものの、ほぼ横ばいとなりました。

しかし、それぞれのご家庭での受験校に対する想いは、年々変化が見受けられます。

是非ともこの小学校へという「第一志望校」、そこに「併願校」としての

位置づけの学校を組み合わせた「併願作戦」が浸透しつつあるように感じられました。

そして、入学後を見据え、ご家庭や幼児教室で、しっかりと準備をして

臨まれる方が増えているようです。

各学校も、当然そうした意識や熱意を持ったご家庭を歓迎する傾向にあります。



例年同様、市川地区では市内3校に受験者が集中し、

いずれもペーパー、行動観察、面接等の考査が行われました。

ペーパーテストに関しては、難易度は高くないものの

広い範囲から出題され、そこに思考力を問う問題や、スピードを要求される問題、

根気や注意力を問われる問題など、それぞれの学校の特色が現れた内容でした。

行動観察では、「静」と「動」の異なる複数の課題を通じ、

子供達を様々な角度から見る考査が行われました。


協調性や積極性、コミュニケーション力はもちろん、日常の生活習慣、

自立など、家庭教育のあり方の重要性を再認識する内容でした。

平成26年度入試では、国府台女子学院の新校舎完成による人気上昇や、

日出学園の定員変更に伴う入試の難化が予想されます。

県内外を問わず、お子様に合った学校選びをし、

ゆとりを持って万全の準備をしていただきたいと思います。